白き祈り 詩 X Facebook はてブ Pocket LINE コピー 2025.06.02 夜の底に 沈む声名を失くした 風が鳴くひとひら 落ちた白い羽それは まだ熱をもっていた わたしは 歩く忘れられた廃墟の 骨の上を涙ではなく 花をたずさえ傷ではなく 光をもとめて だれも知らない うたをだれも届かぬ 空へ向けてやさしく 小さく 唱えるとひとつ かすかな鐘が鳴る もしも わたしが誰かの悲しみに触れられるのならこの手のひらを 空へ差し出そう白き祈りが まだ消えぬうちに
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